鼻の病気の症状・処置・処方・生活上の注意 |
■急性鼻炎(鼻かぜ)
症状:鼻水、くしゃみ、鼻詰まり
処方:風邪薬、うがい薬
生活上の注意:安静、温暖、うがい、栄養補強、睡眠
■慢性鼻炎
症状:鼻水、くしゃみ、鼻詰ま
処方:症状をとるお薬
生活上の注意:手術
■市販点鼻薬の長期乱用による薬剤性鼻炎
症状:鼻詰まり
処方:内服薬を含む適正なお薬の処方により症状は約1週間程で消失します。
生活上の注意:市販の点鼻薬の中に4~5日以上の長期使用をしないことが望ましい点鼻薬があります。連用している点鼻薬があれば御持参下さい。対象となる点鼻薬の場合中止し、他の点鼻薬へ変更します。
■血管運動性鼻炎
症状:鼻水、くしゃみ
原因:寒暖差
処方:点鼻薬、漢方薬
生活上の注意:
■アレルギー性鼻炎(花粉症を含む)
症状:鼻水、くしゃみ、鼻詰まり
原因:ダニやハウスダスト、スギなどの抗原
処方:局所ステロイド薬(全身的副作用はないです)、抗ヒスタミン薬、抗ロイコトリエン薬、漢方薬など、眠くならない処方を心がけております。
生活上の注意:ダニやハウスダストが抗原の時はふとんに毎日掃除機をかける。畳1畳分を1分かけて行う。空気清浄機をかける。外出時、マスクとめがね、うがい、洗顔、服を外ではたく
■アレルギー性鼻炎と慢性副鼻腔炎の合併率
アレルギー性鼻炎の40%程に慢性副鼻腔炎が合併すると言われています。程度が強い場合は両方のお薬を使う事になります。
■慢性副鼻腔炎
症状:鼻水、鼻詰まり、後鼻漏、鼻茸、頭痛、嗅覚障害、咳
処置:鼻水の除去、ネブライザー吸入(1日おき)
処方:マクロライド系抗生物質少量長期投与(3ヶ月~最長6ヶ月)、消炎酵素剤
小児滲出性中耳炎と慢性副鼻腔炎の患者さんの場合、3ヶ月間のマクロライド系抗生物質の少量長期投与の前後に鼻咽腔の細菌検査を行い、施行後は常在菌(良い菌)の割合が有意に高かった、薬剤耐性化傾向はなかったとする有名な飯野ゆき子先生の御報告があります。
生活上の注意:鼻すすりをせずに、耳に抜けない様に鼻をかむ。小児は顔の外に鼻水がなくても1日5~6回の鼻水の吸引除去を行うと治りやすくなります。鼻洗浄を行う場合はやり方を御指導します。水道水のまま行うことは望ましくありません。
■急性副鼻腔炎
症状:膿性の鼻水(ウミのニオイがする)、鼻詰まり、後鼻漏、頭痛、発熱、頬部痛、顔面圧迫感
処置:鼻水の除去、ネブライザー吸入(1日おき)
処方:抗生物質の内服、消炎酵素剤
生活上の注意:鼻洗浄をする場合はやり方を御指導します。水道水のまま行うことは望ましくありません。
■歯性上顎洞炎
症状:食事の時に上側の歯にひびく痛みがある。歯茎を押すと痛みや膿が出てくる。悪臭の強い鼻水が出る
処置:鼻水の除去、ネブライザー吸入(1日おき)
処方:抗生物質の内服、消炎酵素剤
他の対応:歯科受診
■鼻茸(鼻に出来る良性ポリープ)
症状:鼻詰まり、嗅覚障害
原因:慢性副鼻腔炎、アレルギー性鼻炎、気管支喘息、アスピリン喘息、好酸球性副鼻腔炎
処方:点鼻ステロイド薬(鼻のみに作用、全身的副作用はありません)、原因疾患に対しての処方
他の対応:手術
生活上の注意:喘息発作が起きやすいお薬(解熱鎮痛剤など)がもしあれば、あらかじめお伝えください。
■鼻前庭湿疹
症状:鼻がかゆい
処置:軟膏塗布
処方:ステロイドの軟膏処方
生活上の注意:鼻の周りのカサブタをとらない、さわらないでください。
■鼻のおでき
症状:鼻が痛い
処置:抗生物質の軟膏塗布
処方:抗生物質の軟膏と抗生物質の処方
生活上の注意:鼻毛は抜かずに顔の外に出てる分だけ鏡を見ながら切る。
■嗅覚障害
原因:慢性副鼻腔炎、アレルギー性鼻炎、ひどいかぜ、シンナー、アルツハイマー病、脳梗塞
処方:点鼻ステロイド薬(点鼻のしかた御指導します)、原因疾患の治療
生活上の注意:生活上の注意―できるだけ早く発症3週間以内に治療を開始する。
■鼻出血症
原因:鼻の中を触る、高血圧、抗凝固薬の内服、肝機能障害、鼻かみ、くしゃみ、咳などの鼻の血圧を上昇させる行動
処置:小鼻の圧迫止血、下を向いて口を開けて5分以上抑える。のどに落ちた血は飲み込まずに吐き出す。麻酔し化学腐食薬で焼灼、軟膏ガーゼ挿入など
生活上の注意:高血圧の方は適正な降圧剤を内科処方して頂くのみで止血しやすくなります。